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好きな本を好きなだけ。

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女子高生に学ぶ!繋がりのない知識を目的達成のために応用する考え方

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

岩崎 夏海

甲子園、それは高校球児の夢の舞台だ。3年間の努力の結晶、選ばれた者達しか立つことが許されないグラウンド。それが僅か1試合でも、その1試合の一瞬でも、きっと今までの逃げ出したくなるような練習の辛さすら吹き飛ばしてくれる感動を与えてくれるに違いない。

 

その甲子園に行くにはどうしたらいいのか。野球部員の各選手の努力、ではありきたりな話である今までは裏方の存在だったマネージャーが考え、それが選手を変え、監督を変える。何をどうしたら良いか的確に分析し、どう伝えていけば良いのか。経営のマネジメント本からそのヒントが見えてくる。

企業と野球部、どちらも組織と考える

もしドラは川島みなみという高校2年のマネージャーと、その友人で体の弱い夕紀、そして強くもない、弱くもない野球部の部員と野球部監督が甲子園にをめざすという話で進んでいく。ある日、みなみがマネージャーの参考のためにドラッカーの「マネジメント」を勘違いで買ったことから会社経営と野球部の甲子園が繋がっていくわけだが、もし中途半端に知識があったならば先入観からこの「マネジメント」という本は買わなかっただろう。


なぜならこの本には野球は全く関係ないのだ。ホームランを打つにはどうしたらいいのか、三振をとるには、走塁や盗塁、守備のことなど全く書いていていない。

 

ではなぜこの本が甲子園に行くのに役立ったのか。それは野球部を組織と考え、どう組織をどう生かすか、どう繋げればいいか。 マネージャーとして部員とは別の目線で見ることで野球部を強くするために必要なことがわかるのだ。

 

さて、野球部マネージャーとマネジメントとの繋がりが見えてきたわけだが、みなみがマネジメントから得たヒントを参照する際に「マネジメントにはこう書いてある」という文章がよく現れる。

 

マネジメントにはこう書いてある、例えばマネジメントには「顧客」についての文章が現れるが、マネジメントは経営の本なので「顧客」という単語については説明せずともサービスを提供する対象、つまりはお客様である。


しかし野球部にとっての顧客とは何か。企業でもなければ営利団体でもない野球部に顧客に当てはまる存在がいるのか。それを知るにはマネジメントだけではなく、組織として考えた野球部を理解する必要がある。一つずつ紐解き、一つのヒントが二つに、そして話が進むにつれてそれぞれのヒントが繋がっていく。

部員が変わり、野球部が変わっていく

マネジメントによって野球部の問題点、改善点を見つけていくわけだが当然すぐに見つかるわけではない。全体の問題なら分かりやすいのかも知れないが、それが個人の問題であったりするとなると見つけにくいものである。それらに課題として取り組んでいくわけであるが、これからがみなみがマネジメントを読んで得た知識で解決していく、もしドラの盛り上がりどころでもある。


しかし、いくら改善策が思い浮かんでも、それが部員に伝わり変わらなければ意味をなさない。何が問題なのかどう伝え、どう理解させ、変えさせる。これが最も重要な部分であるだろう。実際に変わるか変わらないかは部員達に委ねられているわけである。

 

いかにして、みなみ達がマネジメントから得たヒントを得て、そして甲子園に行けたのかは実際に書籍を手に取って読んでほしい。野球部を理解することで、どのように企業経営のノウハウを活かしたのか、その結果が書いてある。


インスピレーション、閃きだけで成功することもあるだろうが、目標に対したただぼんやりと作業しているだけでは大した結果を残す努力にはならない。何をすべきなのか、何が必要なのか、何を変化させるべきなのか、それらを分析し知ることでぼんやりしていたものがはっきり見えてくるだろう。


もしドラでは野球部を甲子園に連れて行くためにドラッカーのマネジメントを読み、参考にした。何事にも直接的なヒントがあるわけではない中で、みなみのように繋がりを見出すことでヒントが見えてくる。果たしてその行動が何を生んだか

 

今の目標を具体的にしたいひとはみなみと同じようにヒントが見えてくるかもしれない。マネジメントに書かれている会社経営を学ぶのも重要であるが、その内容を理解し、実際に自分で使えるにすることの重要性が学ぶことができるだろう。