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好きな本を好きなだけ。

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人生で重大なことが起きたとき、あなたならどのように乗り越えていく?

チーズはどこへ消えた?

スペンサー ジョンソン

「満足を得る、満足が続く」=「幸福である」と言っても過言ではない。誰でも満足したい、幸福になりたいという願望は持っている。しかし、何をもって満足か、何をもって幸福かは人それぞれである。モノや金に満たされることで幸福を感じる人もいれば、「目的を達成する」ことで幸福を感じる人もいる。「他人の役に立っている」ことを実感して幸せを感じる人もいるため正解はないのである。

 

まずは自らが幸福感を得ることはとても大事なことであるが人生は長い。「同じ幸福や満足が長く続く」ということは稀である。「長く自分を満足させていたモノがある日突然姿を消した」という状況からそれぞれの対応方法を描いてあり、長い人生の中で「谷」に直面してしまった時の対処方法を教えてくれる。

 

本書ではそんな長い人生の生き方として3つ紹介されている。

まずは行動!すぐに「次」を探し始める生き方

「尻軽」「無節操」などと揶揄する者もいるかもしれないが、何もかも中途半端で気が付いた時には、何も残っていないという可能性もある。でも逆に考えれば「行動することで活路を見出す」という考え方でもある。

 

行動が早いだけに広い世界を見ることができ、世界が広くなれば人脈も増える。「スペシャリスト」よりも「ゼネラリスト」と呼ばれるような生き方。「そこにはもう自分を満たしてくれるモノはない」と悟った瞬間に別の行動を始めるような生き方。

思い悩んで検討してから行動に移る生き方

日本人に一番多いタイプであろう。人生の谷間や非効率な状況に落ち込んだ時、思い悩み、じっくり考えてから「方向転換」をする。前者の「即行動」に比べれば、判断は遅いので経験できる世界は前者ほど広くはない。でも、しばらくの間「留まる」ことで「深さ」を身に付けることができる。ただし、後者に紹介する「完全にそこに居座る」タイプに比べれば深さもそこそこである。

 

しかしながら、このタイプの最大の長所は「後の可能性が一番多く残る」ことである。「広さ」も「深さ」もある程度持っているからである。「もうそこに自分を満たしてくれるモノはない」と悟るが「もしかしたらそのモノは戻って来るかもしれない」と考えるが、やがて考え方を変えて方向転換していくという生き方。

初心貫徹!あくまでも貫き通す生き方

「オレはこのやり方」「私はこの分野」「自分にはコレしかない」という生き方。「融通が利かない」「ナルシスト」と揶揄する者もいるかもしれない。しかし「最も純粋」であると考えることもできる。「ひとつを極める」訳であるから「広さ」は皆無だが、極めたモノの「深さ」においては随一であり「スペシャリスト」の称号を得られる。「夢」という言葉で置き換えることもできる。

 

「もうそこに自分を満たしてくれるモノはない」と悟っても、他の者がその場所を去っても、自分はそこに居続ける。いつか必ずまたそこに幸福が(満足が)戻ってくる筈であると信じ続ける生き方。


作品では上記3つの考え方を紹介しているが、その良し悪しを論じている訳ではない。長い人生において「谷間」に直面してしまった時、「行き詰まり」を感じた時の行動方法を紹介してくれているのである。

 

もちろん上記3つの方法がすべてではないことも確かで、この作品を読んだ時に、まず、自分はコレ(この考え方)だとと悟ることは大切である。次に自分の周囲にいる人物について「あの人はこう」「この人は…」と作品の考え方をあてはめてみてほしい。そしてそれらの人々を否定するのではなく、「こんな考え方や生き方もある」と「自信の考え方」を拡張できれば、この作品の目的の一端が果たされているのではないだろうか。